開催概要
展覧会名 | フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 |
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会期 | 2025年 9月20日[土]– 12月7日[日] |
休館日 | 月曜日(10月13日、11月3日、11月24日は開館)、 10月14日[火]、11月4日[火]、11月25日[火] |
開館時間 | 10時から17時(入場は16時30分まで) |
会場 | 府中市美術館 2階 企画展示室 |
観覧料 | 一般1000円(800円) 高校生・大学生500円(400円) 小学生・中学生250円(200円) *10月11日(土)〜13日(月)は市民文化の日無料観覧日のためどなたも無料。当日は混雑が予想されます。混雑時には入場制限を行いますので、あらかじめご了承ください。 *一部作品の展示替えを行います。 |
主催 | 府中市美術館(他館への巡回はありません) |
協力 | ![]() |
お問合せ | ハローダイヤル 050(5541)8600 |
みどころ
「猫」の絵から、絵画史をのぞく
浮世絵、日本画、現代アート……日本には魅力的な猫の絵がたくさんあります。中でも、独特の存在感を放っているのが、近代洋画の猫です。ツンとすましたおしゃれでモダンな猫、あえて朴訥に表した猫など、洋画家たちは多彩な猫の絵をえがいてきました。
しかし実は、洋画が生まれた当初、猫の絵はほとんどえがかれませんでした。洋画家たちが手本とした西洋の絵画では、絵の主役は人物で、そもそも動物の絵が少ないのです。
そんな猫というモチーフを、洋画の魅力的なテーマへと押し上げたのが藤田嗣治でした。1920年代のパリで脚光を浴びた「乳白色の裸婦」の側に、一匹の猫をえがいたのが始まりです。さらに、まるで自分のサインのように自画像にえがき込んだりと、多くの個性が競い合うパリ画壇で、猫は藤田自身を印象付けるために欠かせないモチーフとなっていきました。
本展覧会では、藤田がえがいた「裸婦の横の猫」を出発点に、日本の洋画家たちの猫の歴史を絵を26人の作家、83点の作品でたどります。藤田から直接の影響を受けた画家もいれば、そうでない画家もいます。しかし、どちらにも共通するのは、西洋とは違う日本の猫の絵の歴史も背負っていたということです。だからこそ、日本と西洋の伝統の間で悩んだり、猫というモチーフから新たな道を見出そうとしたのです。

フジタの猫、傑作が大集合
乳白色の裸婦、少女、子ども、戦争画、そして宗教画……。長い画業の中で、実にさまざまなモチーフに取り組んだ藤田ですが、今も昔も、変わらぬ人気を誇るのが「猫」です。裸婦の横に猫をえがき込んだ初期の作品から、藤田の猫人気を物語る『猫の本』、戦時下の混沌を象徴する猫の乱闘、そして最後まで手元に残した一枚まで、藤田の「猫」の傑作で、その歴史をたどります。
藤田嗣治《猫の教室》
1949年 軽井沢安東美術館

西洋と日本、「猫」の絵をめぐる歴史を探る
フジタが登場する以前、絵画において猫はどのように描かれていたのでしょうか? 本展では、「猫」の絵を通じて、「絵画の主役は人物」という芸術観から動物絵画の少なかった西洋と、人と動物は同じ心を持つという仏教の教えを背景に、動物絵画の宝庫であった日本を比較し、その奥にある動物観の違いを探ります。
菱田春草《黒猫》
1910年 播磨屋本店

「猫」から迫る、洋画家たちの魅力
フジタ以降、日本でも多くの洋画家たちが猫の絵を描くようになりました。洋画家・木村荘八が流行歌に着想を得てえがいたハイカラな猫の絵や、前衛画家・中原實の意外なほど愛くるしい子猫まで……。猫の絵の歴史を辿るとともに、猫の絵から見える洋画家たちの魅力に迫ります。
中原實《猫の子》
1929年 東京都現代美術館

猪熊の猫、傑作が大集合
フジタ以降の猫の絵に大きな展開をもたらしたのが、猪熊弦一郎です。猪熊は1950年代に集中して、猫の絵に取り組んでいます。本展では、最大級の油絵から、ユニークな猫がびっしりと描かれたスケッチブックの一葉まで、猪熊による猫の傑作15点が一堂に会します。
猪熊弦一郎《猫によせる歌》
1952年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
イベント情報
展覧会講座 「フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫」 日時:2025年11月8日(土) 14時より(開場13時30分) 講師:音ゆみ子(府中市美術館学芸員) 会場:府中市生涯学習センター講堂 (府中市美術館より徒歩5分) 無料 予約不要 |
アクセス

〒183-0001 東京都府中市浅間町1-3
京王線東府中駅北口から
- 徒歩17分
- ちゅうバス府中駅行き「府中市美術館」 ❶下車すぐ
[毎時5分、35分に運行・100円]
京王線府中駅からバス
- ちゅうバス多磨町行き「府中市美術館」 ❶下車すぐ
[毎時00分、30分に運行・100円] - 武蔵小金井駅南口行き(一本木経由)「天神町二丁目」 ❷下車すぐ
- 武蔵小金井駅南口行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」 ❸下車徒歩8分
- 国分寺駅南口行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」 ❸下車徒歩8分
JR中央線武蔵小金井駅南口からバス
- 府中駅行き(一本木経由)「一本木」 ❹下車すぐ
- 府中駅行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」 ❺下車徒歩8分
JR中央線国分寺駅南口からバス
- 京王バス府中駅行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」 ❺下車徒歩8分
お車の場合
- 美術館近くの府中市臨時駐車場 [無料・54台収容]をご利用ください。